pH調整剤は腐敗防止・変色防止のために使われる
pH調整剤とは、食品のpH(水溶液中の水素イオン)を調整して、食品の変質や変色を防いで品質を安定させたり、他の食品添加物の効果を高めるために使います。
例えば市販のおにぎりやお弁当の場合、主にpH調整剤を添加して食品のpHを4~5くらいの酸性にすることで、菌の増殖を抑え、食品の腐敗を防ぎ、日持ちを良くするのです。
合成保存料(細菌やカビの繁殖を抑える化学物質)が嫌がられている中、その代わりの物として使用されています。
pH調整剤は総称
「pH調整剤」というものは特定の物質を指すものではありません。
クエン酸、クエン酸三ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸などをまとめて呼んでいます。
例えば、ピーマンやにんじん、大根などを「野菜」と呼ぶようなものです。
それぞれの物質については、FAO/WHO合同食品添加物専門家委員会(JECFA)というところで審議、評価され、安全性が確認されています。
これらをpH調整の目的で使用する場合、1つだけでの使用は少なく、2~3種類を組み合わせて使うことほとんど。
法律上、一括表示が認められています。
つまり、炭酸ナトリウムとリン酸を使用していても、原材料には「pH調整剤」と書けば問題ないということなんです。この表示法はメーカー次第になっています。
ということは、私たちにはどの添加物を使ったのか、詳しい所までは分からないということになります。
「pH調整剤」と表記できるものはこんなにたくさんあります。
リン酸、クエン酸、酢酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、グルコン酸、グルコノデルタラクトン、アジピン酸、コハク酸、酒石酸、炭酸カリウム、二酸化炭素、乳酸、乳酸ナトリウム、氷酢酸、フマル酸、リンゴ酸
カタカナで書かれているうえ、「酸」という文字がほとんどについており、消費者である私たちが原材料を見たときにちょっと怖くなってしまうものもありますよね。
それをわざわざ書かなくてもよいので、メーカーにとってはとても便利な表示法だと言えます。
pH調整剤はほとんどの加工品に入っている!
スーパーに行って加工品の裏を見てみると、pH調整剤の表記を簡単に見つけることができます。
おにぎり、お弁当、お惣菜、サンドイット、パン、冷凍食品に必ずと言ってよいほど入っているからです。
でも中には、入れないで作っているところもあるんです。
例えば食材宅配パルシステムは、pH調整剤を極力使わない商品づくりをしています!
pH調整剤が使われているパルシステム商品
実は食材宅配パルシステムには、pH調整剤が入っている食品が非常に少ない!
もし入っていたとしても、具体的にどんなpH調整剤が入っているかを丁寧に書いてくれているのが特徴です。
pH調整剤が使われている
パルシステム商品
こんせんくんミルクバーいちご
国産果汁のスティックゼリー
こんせんくんカップグラタンえび&チーズ
こんせんくんミルクバーいちご
添加物を極力使わないとしているパルシステムのアイスには、pH調整剤が入っていました。
しかしパルシステムの場合、pH調整剤の後にカッコで「クエン酸三ナトリウム」と書いてあります。
このように、pH調整剤として何を使ったかを書いてくれているのは、パルシステムでは当たり前のことです。
国産果汁のスティックゼリー
子どもたちが大好きな「国産果汁のスティックゼリー」にも、クエン酸ナトリウムというpH調整剤が入っています。
りんご味、みかん味、ぶどう味がそれぞれ5本ずつ入った、ぷるぷる食感がたまらないゼリーです。
国産果汁を30%使用し、着色料は使っていません。
子どもが食べやすいスティックタイプです。
こんせんくんカップグラタンえび&チーズ
「冷めてもおいしい」をめざしたこんせんくんカップグラタン(えび&チーズ)は、素材の味を生かし、子どもたちにも安心して食べさせられるように作られています。
見た目がかわいく、食欲をそそられるように色鮮やかです。
食べ終わったあとにもお楽しみが。何とカップ底からこんせんくんが現れ、労をねぎらってくれるんですよ!
こんせんくんカップグラタンには、炭酸水素ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、DL-リンゴ酸ナトリウムというpH調整剤が入っています。
pH調整剤が使われているコープ商品
食材宅配コープで取り扱っている商品は、pH調整剤がよく使われています。
表記方法もバラバラで、ただ単に「pH調整剤」と書いてあるものや、pH調整剤として具体的に書いてあるもの、そしてパルシステムのように「pH調整剤(●●●)」と丁寧に書いてあるものなど様々です。
どんな表示方法がされているかチェックしていきましょう。
pH調整剤が使われているコープ商品
スイートコーン ドライパック
お子さまプレート カレーセット
チーズがとろ~りハンバーグ
スイートコーン ドライパック
子どもが大好き!甘みの強いスイートコーンがドライパックになっています。
一粒がしっかりしていて、歯ごたえもあります。使い切りサイズってのがいい!
そのまま食べてもいいということなので、本当にそのまま子どもたちに出しちゃおうかな~と思うくらいです。
スイートコーンドライパックにもpH調整剤が入っていますが、具体的に何が入っているかはわかりませんでした。
お子さまプレート カレーセット
✿全体的に使われている原材料
炭酸Ca、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工でん粉、キサンタンガム)、着色料(カラメル、パプリカ色素、クチナシ黄色素)、膨張剤、乳化剤、クエン酸Na、香料
子どもが好きなメニューをワンプレートにしてあります。対象年齢は3歳以上。
メインのカレーはまったく辛くなく、子どもたちが喜んで食べるのもわかるなあと。
しかし、子どもが食べるとあって原材料は注視したいものですよね。
冷凍食品なのでたくさんの食品添加物が入っていますが、全体的に使われている原材料の中に「クエン酸Na」があります。
クエン酸Naとは、酸味料、pH調整剤、調味料などとして使われるものです。
つまり、pH調整剤が入っているということになります。
チーズがとろ~りハンバーグ
とろ~りとしたチーズが中に入ったハンバーグを、本格トマトソースでからめてあります。
沸騰しているお湯に放置しているだけで熱々のおいしいハンバーグが簡単にできあがり!
不可が見当たらない商品で、冷凍庫に一つあれば、心の安寧が得られる1品です。
チーズがとろ~りハンバーグにはpH調整剤として、酢酸Naが入っていると書かれています。
ただ、「等」と書いてあるということは、他にも入っている可能性が高いですね。
コンビニのパンは危険なの?pH調整剤
気になる記事を発見しました。
記事の内容を簡単に説明すると、コンビニのパンにはpH調整剤が大量に入っていて、その量は添加物を製造販売している会社社長も「もう少しpH調整剤を抑えて使った方がいいのでは?」と製パン業者に言ってしまうほどだというんです。
しかも、どのpH調整剤を使ったかが明記されないので、「大量摂取はあぶないかも」と言われている「リン酸塩」を使っているのかいないのかを知ることができないのは、ちょっと不安になってしまいます。
リン酸塩は危険なの?
リン酸塩をたくさん食べてしまうと、カルシウムの吸収を妨げてしまう可能性があります。
すると、わけもなくイライラしたりと精神的に不安定になる現象がおきるというのです。
例えば、「キレやすい子どもは、食生活を変えればよい」ということが昔から言われています。
実際に犯罪を起こしてしまった子どもたちの食生活は典型的で、加工品やファストフード、砂糖たっぷりのジュースを多く食べていることが多いのです。
そうすうと、常にカルシウム不足の状態が続きイライラしやすくなるんです。
リン酸塩だけは注意して、原材料をチェックした方がよさそうです。
食品添加物について
このサイトでは食材宅配サービスの商品紹介をするときに、ほぼ100%原材料のチェックをしています。
食品添加物は身体に悪いというわけではありません。
食品添加物が体に悪いのは、普通の人が普通の食事で摂取する程度の量の数千倍の量を一度に摂取した場合です。
普通の食事に含まれている量程度では、体に害はありません。
さまざまな実験を繰り返して、人間が一生の間毎日摂取してようやく体に影響があるかもしれない、という量の1/100、という基準量が決められています。
ただ、日本では普通に使用されている添加物なのに、海外では発がん性があるとして禁止されている添加物もあるんです。
自分の身を守るため食品添加物の知識はしっかり持っておいた方が良いと考え、どのような添加物が入っているかを書いていきたいと私は思っています。
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