凝固剤は豆腐を固めるためのもの
数多くの食品に入っている「凝固剤」。
一番メジャーなのが、豆腐に入っている凝固剤です。
大豆を豆乳にし、そこから豆腐を作るための食品添加物で、豆腐を作るためにはなくてはならないもの。
凝固剤には、次のような役割があります。
・液状のものを固める
・特定の食感を与える
・形状を保持する
ただ、一言で凝固剤と言っても色々なものがあるのをご存知ですか?
食品衛生法で指定されている凝固剤は次の5つです。
①硫酸カルシウム(澄まし粉)
②塩化マグネシウム(にがり)
③グルコノデルタラクトン
④塩化カルシウム
⑤硫酸マグネシウム
このうち、①~④がよく使われています。
凝固剤にはそれぞれ性質があり、豆腐の種類によって使い分けされています。
中にはメーカーが独自にミックスした凝固剤を作っているメーカーもあるんです。
特によく使われているのが②の塩化マグネシウム。

わたしたちには「にがり」でなじみが深いですね。
にがりは海水から塩をとり、その残りから作るものです。
にがりは水に溶けやすく、豆乳が固まるのも早くて扱いが難しいのですが、その労力の分、大豆本来の味を引き出すメリットがあります。
凝固剤が使われているパルシステム商品
こだわり食材を多く取り扱っているパルシステムの商品をざっと見ていくと、やはり豆腐関連の製品に数多く使われています。
どんな商品に使われているか、チェックしていきましょう。
・五目ずしの素
・味付いなり揚げ(産直大豆使用)
・コアフード・こんにゃく
五目ずしの素

酸味がマイルドで上品なお味の五目ずしの素。
具が大きめなので、これを混ぜるだけでもおいしく食べることができます。
凝固剤として「粗製海水塩化マグネシウム」が使われていますが、これは海水からとれたにがりのことです。
ミネラルを豊富に含んでいて、味がまろやか。大豆の味を引き立たせてくれます。
味付いなり揚げ(産直大豆使用)

豆腐ではなく油揚げが入っているので、それに使われた凝固剤のことでしょう。
これにも五目ずしの素と同様、粗製海水塩化マグネシウム、にがりが入っています。
どのご家庭にでもあるような調味料で味付けしてある、産直大豆を原料とした豆腐生地を使った味付いなり揚げです。
化学調味料や遺伝子組換え原料は使用せず、だし作りから揚げまで一貫して丁寧に作られています。
コアフード・こんにゃく

水酸化カルシウムが凝固剤として使われています。
水酸化カルシウムはこんにゃく用の凝固剤です。
こんにゃく粉を長崎産にこだわっていて、しかもパルシステムのプライベートブランド「コアフード」を名乗っている「コアフード・こんにゃく」です。
有機JAS認証を取得した「有機農産物」、またはそれに準ずると判断された農産物。化学合成農薬、化学肥料を使わないという基準を満たしたものだけがコア・フードを名乗ることができるんですよ!
凝固剤が使われているコープ商品
パルシステムと同様、コープでも凝固剤は豆腐に多く使われています。
どんな商品に入っているのか、チェックしていきましょう。
・枝豆風味よせ豆腐
・讃岐カレーうどん(和風仕立)
・きぬ豆腐
枝豆風味よせ豆腐

枝豆風味よせ豆腐は、そのネーミングからも分かる通り枝豆風味で、思ったよりも固めですが枝豆の香りはしっかりします。
普通に食べるのももちろんおいしいですが、サラダにしてドレッシングをかけて食べるのも美味。
コープでもパルシステムと同様、粗製海水塩化マグネシウム=にがりを使用して固めていますが、今回は「塩化マグネシウム含有物」と書かれています。

塩化マグネシウム以外のミネラルも含む場合は、「塩化マグネシウム含有物」と表示されることがあります。
讃岐カレーうどん(和風仕立)

つゆ・具(カレールウ、たまねぎ、牛肉、めんつゆ、油揚げ、魚介エキス、砂糖、ラード、でん粉、濃厚だし、ミルポワペースト、カレー粉、牛脂、しょうゆもろみ
/調味料(アミノ酸等)、凝固剤、着色料(カラメル)、香辛料抽出物)
つるっとしたコシのある食べ応え満点の讃岐うどんとよくからむ、和風仕立てのカレーうどんです。
辛味はほとんどなく、気持ち程度に入っている具たちも好印象でした。
讃岐カレーうどんの原材料に書かれている凝固剤は、何が使われているかは書いてありませんでした。
しかし、公式ホームページを見てみると「 塩化Mg 」と書かれていました。

商品の原材料には書いていないけれど、公式ホームページで商品を検索すると詳細が分かることが、コープではよくあります。
きぬ豆腐

塩化マグネシウムとは、パルシステムでよく使われる粗製海水塩化マグネシウムとは違うもので、人工的に作られたものです。
・塩化マグネシウム=人工
しかし、固めるための主成分は同じ塩化マグネシウムなので「にがり」と表記しても良いことになっています。
食品添加物について
このサイトでは、食材宅配サービスの商品紹介をするときに100%、原材料のチェックをしています。
食品添加物は、身体に悪いというわけではありません。
食品添加物が体に悪いのは、普通の人が普通の食事で摂取する程度の量の数千倍の量を一度に摂取した場合です。普通の食事に含まれている量程度では、体に害はありません。
さまざまな実験を繰り返して、人間が一生の間毎日摂取してようやく体に影響があるかもしれない、という量の1/100、という基準量が決められています。
その基準量が定められているのが、日本の「食品衛生法」です。
私たちが口にする食品の安全性を守るための、日本の大切な法律です。食べ物や飲み物が原因で起こる病気や健康被害を未然に防ぎ、国民の健康を守ることが最重要の目的で作られています。
しかし気を付けなければならないのは、日本では普通に使用されている添加物なのに、海外では発がん性があるとして禁止されている添加物もあること。
自分の身を守るため食品添加物の知識はしっかり持っておいた方が良いと考え、どのような添加物が入っているかを書いていきたいと私は思っています。
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